ピラティスに関心を持ってくださった方によく聞かれることの一つが、
「ヨガとはどう違うの?」ということ。
実はこの質問、簡潔に答えるのが結構難しいです。
私がヨガを知らないと言うこともあると思いますが、
よく見かける「呼吸が違う」と言う説明もなんとなく違和感がある。
そもそも、ヨガの人って「ピラティスとどう違うの?」って聞かれないと思うんです(爆)。
聞かれているのはピラティス側のみ。
エクササイズとして見たときに共通しているところはあるから、余計にややこしい。
だから、私は「そもそも論」で考えるのがわかりやすいと思っています。
ヨガはご存知の通り、インドを発祥とし、数千年と言う長ーい歴史があります。
私はヨガには詳しくないので多くは語りませんが、
精神統一や精神の安定・平穏のために、身体を使う技法なのかなと理解しています。
だから、生きる限り必須の「呼吸」が、ヨガ全体を良い意味で支配している。
一方のピラティスは、1883年ドイツ生まれのジョセフ・ピラティス氏が作った
身体を強化するためのエクササイズの体系です。
その背景には、ヨーロッパで19世紀初頭に始まった "Physical Culturalist Movement"という
健康・フィットネスの社会運動がありました。
これが20世紀半ばまで大西洋の両岸で続くのですが、
看護師であり、兵士たちのリハビリにも関わっていたピラティス氏がこの影響を受け、
米国にわたってNYで「コントロロジー」と言う名前で、
今「ピラティス」と呼ばれているメソッドを確立しました。
その評価がどんどん高まり、今の私達の時代に残るまでになったと言われています。
この社会運動のもとで、19-20世紀にいろ〜んなエクササイズが生まれたはず。
(今だって、日々、いろんなエクササイズが生まれては残り、または消えていく・・・)
そんな中で生き残り、長く受け継がれているだけのことはあって、
ピラティスにも、ピラティス氏が提唱した身体作りに関する哲学「コントロロジー」があり、
思想があって、それを受け継いできた人たちがいて、数十年の歴史ができました。
個人的にはその考え方の部分にすごく共感しています(この辺りはまた後日書きます)。
でも、精神面を主軸に生まれたヨガとは、
やっぱり根本的に生まれも育ちも全く違うものなのだと考えています。
むしろ、当然ながら、ピラティス氏もいろーんなエクササイズを研究する中で、
ヨガの要素を取り入れたはずなんです。
特に呼吸にこだわったエクササイズ群があり、
それはヨガの影響ではないかとインストラクター同士で話したことがあります。
ヨガでも身体の調整にフォーカスするものもあるんですよね。
そういう面にクローズアップすれば、
「ヨガとピラティスって似てる」と言える面もあるし、
実際に、体験・体感として似ている部分もあるんだと思います。
ちなみに。
「動き」だけに着目してみると。
私が考えている最大の違いは、ピラティスは動きながら鍛えていくところ。
「ポーズを取って静止する」ということは基本的になく、常に動き続けていきます。
実際にやってみると大きな違いに感じるかなと思います。
(ちなみに、よく「呼吸が逆ですか?」と聞かれることもありますが、
ヨガもいろいろな呼吸法があるようなので、
私から「逆です」とは言わないようにしています。)
だから、体そのものに集中している方が好き、という方には、
ピラティスは向いていると思いますよ。
良かったら遊びに来てくださいね^^
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